ビニ整形


ビニ整形とはcallosumのビニカラーを起源とする遺伝子を整形花に組み込んだものです。私がパフィオを始めたころはMaudiaeのビニカラーの実生が未開花苗が数万円しているような頃でした。そのカタログには根元が赤いもの、赤くないもので全く値段が違いました。なんでだろう?と思ったものです。ビニカラーがどのようにして自然界で誕生したのかは分かりませんが、限られた個体しか発見されていないところを見ると突然変異が起きたとしか説明がつかないように感じています。ビニカラーと普通色の中間的な表現がもっとあっても良いと思うのですが、グラデーションのように濃淡があるわけでもありません。普通種とビニを交配するとビニになるか普通になるかに分かれます。赤い色素の遺伝の違い、発現の仕方の違いのようなものを感じました。何度かブログで書いたことがあったと思いますが、よくビニカラーの整形花を作出するのに赤花にビニカラーという交配があるのですが、昔から見ていますと、赤花の色素とビニカラーの色素が混ざって表現されることはないというのが花を観察していて得られた私の結論です。どんな濃い赤花を使おうとも、ビニの色素を表現するには全く意味をなさないということです。ただしビニの色素を発現させる花弁の範囲であったり、スポットになったり筋になったりすることには影響を及ぼすということです。先日から何度か掲載しているWonder Queenの場合、Lippewunderからくるドーサルやペタルの中心の線の表現がビニカラーにも伝わっています。あとは色に影響するのは地色の緑や黄色です。そこで画像の交配なのですが、まだ特別な個体は咲いていません。普通の赤花やん?って言われそうですが、色素の遺伝は間違いなくビニです。Wonder Queenもこの交配もビニでない苗を残しています。今まで自分で考えていることが本当なのか確かめたかったからということと、何か面白い表現の花が出ないかという淡い期待からです。下の画像に地味な点花がありますが、これは兄弟で普通色のものです。Blood PlusにDr. Pei H Tsauですから、花粉親のアンバーに近い色になったようです。普通色の個体ですからBlood Plusからは赤花としての遺伝はほぼありません。相手のDr. Pei H Tsauに近いものになります。Wonder Queenの普通色では淡い色の赤花~アンバー的なものが出ていますが、赤に近いものはHideo Kiryuが通常のアンバーよりも赤い色素をそこそこ持っているからなのだと考えています。普通色からも良い色のものを得たい場合は濃い色の赤花を使うことは必要かもしれませんが、ビニを得たいのなら普通色の個体は初めから排除することが前提になりますから、何色を用いても良いということになります。佐伯さんが白花を使う試みをされていたのも頷けます。地色を白くしてビニの冴えた色を表現しようと。

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