Paph(Hamana Egret × Lippewunder)


今のところ今シーズンの開花で最も気に入っているものです。7~8年育てていますが、今までで一番良く咲いてくれました。DW12.5あります。蕾の大きさはそれほど大きく感じなかったのですが、開くにつれドーサルの伸び方がいつもと違うなと感じるようになりました。蕾の写真を撮っておけばよかったと悔やんでいます。パフィオの蕾って個体によって全然違いますね。細い蕾がどんどん膨らんで幅が出てきたり、理想的に見えた蕾が全く花弁の伸びが見られず、パカッと開くだけのときもあります。

この個体を使った苗が開花サイズになっていたのですが、今回はシースが出ずに次の新芽が生長するようになってしまいました。また来年以降にお預けです。この春にはオレンジアンバーと交配したフラスコが出来てくる予定ですし、昨年はPaph.wenshanenseと交配してしっかり種が採れました。今回は何と交配しようかと悩んでいます。考えを巡らしています。Paph.Lippewunder自体の特徴とは何だろうと。独特の色彩。弁質の良さ。太いステム。重厚感。すっきりとしないペタルとリップ。私が中学生の頃、名古屋国際らん展で見た切り花展示が忘れられないです。こんなパフィオがあるのかと思いました。その後オランダから輸入された花を思い出すと、結構良く観察すると様々な個体があったように思います。褐色の濃淡や色の入る面積の違い、地色の黄色いもの、グリーンのもの、ペタルのギザギザのものと、端正な丸型のもの。色々ありました。端正な丸型のものに限って株が小さく根が少なく弱々しかったのを覚えています。結局気になりつつも、いままで一度もPaph.Lippewunder自体を手にしたことはありません。ですが、国内で作られた次世代は4・5種類購入しています。次世代はより端正になり、株の性質が良くなっているからです。その一方で、独特の色彩やら重厚感が薄れていくのも感じます。独特の色彩を消す方向に持っていくのか、色彩を再構築すべく次世代のもの同士を交配するという選択肢もあるかと思います。より端正に、それでいてPaph.Lippewunderを感じるものも作ってみたいと思っています。

しかしながら、今回は大きさ、弁質、ステムの太さのみを利した交配しかできそうにありません。また来シーズンのお楽しみですね。色々調べてみると面白いですね。Paph.Lippewunderってコクロやポリアンサの血が入っても整形にもっていく力があるんですね。本当に面白い品種だと感じています。

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